中小企業の経理担当者が知っておくべき電子帳簿保存法の基本と対応方法【2026年版】

「電子帳簿保存法ってよく聞くけど何をすればいいのかわからない」「対応しないとどうなるの?」という中小企業の経理担当者は多いはずです。

本記事では経理実務経験者が電子帳簿保存法の基本から具体的な対応方法までわかりやすく解説します。AIツールを活用することで対応の手間を大幅に削減できます。

電子帳簿保存法とは?

電子帳簿保存法とは、税務関係の帳簿・書類を電子データで保存することを認める法律です。1998年に制定され、2022年・2024年と大幅な改正が行われました。

電子帳簿保存法の3つの区分

1. 電子帳簿等保存
会計ソフトなどで作成した帳簿・書類を電子データのまま保存する制度です。

2. スキャナ保存
紙の領収書・請求書などをスキャンして電子データで保存する制度です。

3. 電子取引データ保存
メールやクラウドサービスで受け取った請求書・領収書などの電子データを電子のまま保存することが義務化されています。

電子帳簿保存法で義務化されていること

2024年1月から以下が義務化されています。

電子取引データの電子保存

メール・クラウドサービス・EDIなどで受け取った取引データは電子データのまま保存しなければなりません。印刷して紙で保存することは認められなくなりました。

対象となる電子取引の例

  • メールで受け取ったPDFの請求書・領収書
  • AmazonなどのECサイトの購入明細
  • クラウドサービスの利用明細
  • インターネットバンキングの取引明細

電子帳簿保存法への対応方法

ステップ1:電子取引の洗い出し

まず自社でどんな電子取引が発生しているかをリストアップします。

確認すべきポイント

  • メールで受け取っている請求書・領収書はあるか
  • AmazonなどのECサイトで購入しているか
  • クラウドサービスの利用明細はどこで確認するか
  • インターネットバンキングを使っているか

ステップ2:電子データの保存ルールを決める

電子取引データを保存するルールを社内で決めます。

保存要件

  • 改ざんができない形で保存する
  • 日付・金額・取引先で検索できる状態にする
  • 税務調査時にすぐに提示できる状態にする

ステップ3:クラウド会計ソフトで対応する

クラウド会計ソフトを使えば電子帳簿保存法への対応がほぼ自動化できます。

freeeの場合

  • 電子取引データを自動で取り込み・保存
  • 電子帳簿保存法の要件を自動で満たす
  • 税務調査時にすぐに提示できる

マネーフォワードの場合

  • 証憑ファイルのアップロード・管理機能
  • 電子帳簿保存法対応の保存形式
  • 検索機能で素早く書類を探せる

弥生会計の場合

  • スキャンデータの取り込み機能
  • 電子帳簿保存法対応の保存・管理
  • 税理士との共有機能

ステップ4:紙の書類のスキャン保存を整備する

紙で受け取った領収書・請求書はスキャナ保存を活用することでペーパーレス化できます。

スキャナ保存の要件

  • 一定の解像度(200dpi以上)でスキャンする
  • カラーでスキャンする(領収書など)
  • タイムスタンプを付与する(クラウド会計ソフトが自動対応)
  • 入力期間内に保存する

スマホのカメラで撮影してクラウド会計ソフトに取り込む方法でも要件を満たせます。

クラウド会計ソフト別の電子帳簿保存法対応比較

機能freeeマネーフォワード弥生会計
電子取引データ保存
スキャナ保存
タイムスタンプ
検索機能
税務調査対応

主要なクラウド会計ソフトはすべて電子帳簿保存法に対応しています。

電子帳簿保存法に対応しないとどうなる?

電子取引データの電子保存義務に違反した場合、以下のペナルティが発生する可能性があります。

  • 青色申告の承認取り消し
  • 税務調査での不利な扱い
  • 加算税・延滞税の課税

義務化された電子取引データの電子保存は必ず対応しましょう。

中小企業が今すぐやるべきこと

優先度1:電子取引データの保存体制を整える

メールで受け取る請求書や各種サービスの利用明細を電子データのまま保存できる体制を整えます。クラウド会計ソフトを使えば最も簡単に対応できます。

優先度2:社内ルールを作る

電子データの保存方法・命名規則・保管場所を社内で統一します。

優先度3:税理士に確認する

自社の状況に合った具体的な対応方法を税理士に確認します。

よくある質問

Q. 小規模な個人事業主も対応が必要ですか?

A. はい、規模に関わらず電子取引データの電子保存は義務です。ただし売上が少ない場合など一定の条件を満たす場合は猶予措置があります。詳細は税理士に確認してください。

Q. 紙の請求書はどうすればいいですか?

A. 紙で受け取った書類はスキャナ保存を活用するか、従来通り紙のまま保存することもできます。ただし電子で受け取ったものは必ず電子保存が必要です。

Q. クラウド会計ソフトを使えば完全に対応できますか?

A. 主要なクラウド会計ソフトは電子帳簿保存法に対応していますが、自社の運用ルールの整備も必要です。導入後に税理士に確認することをおすすめします。

まとめ

電子帳簿保存法への対応は中小企業にとって避けられない課題ですが、クラウド会計ソフトを活用することで対応の手間を大幅に削減できます。

まず以下の3つから始めましょう。

  1. 電子取引の種類を洗い出す
  2. クラウド会計ソフトで電子データの保存体制を整える
  3. 税理士に自社の対応状況を確認してもらう

電子帳簿保存法への対応は経理のデジタル化・効率化のチャンスでもあります。この機会にAIツールを活用した経理体制を整えましょう。

当ブログでは引き続き経理×AI活用の情報を発信していきます。ぜひブックマークしてください。

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